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建築構造×合気道
体験記
Our Story
建築物の
バランスと
合気道
中澤俊幸
始めた きっかけ
早いもので、合気道を習い始めて、2年半が経ちます。最初に妻と娘が入門し、続いて息子が、息子が小学校に入学するのにあわせて、私も入門しました。
子供達との接触
上達は亀のごとくですが、子供たちに励まされ、毎週土曜の朝に修練しております。普段は仕事に追われ、子供達との接触が少ないですが、稽古の時間は良いコミュニケーションの時間になっています。また、息子が泣きながら稽古をしていた時期があり、それを乗り越えて進んで稽古をする姿を見ると、子供の成長も感じられる時間でもあります。
最初の頃は、妻と組稽古をするのは変な感じでしたが、最近ではお互いアドバイス(本当は、上手い妻が私にアドバイスが正確な表現)を言い合いながら稽古に励んでいます。
土曜の朝の稽古は、起きるのが辛く休みたいと思うこともありますが、稽古に行ってしまえば、体もシャキットし、良い一日が過ごせます。
建築物のバランス
話は変わりますが、私は建築物が地震等で壊れないようにする構造設計を仕事にしています。石川先生に、「建築物がバランスを保って建つ、人がバランスを保って立つのは一緒だから、構造設計と合気道とで共通点はないか」と聞かれました。そのとき、「構造設計に P-δ効果という言葉があります」と話をしたところ、「では、それを文書化するように」とのお話があり、「P-δ効果」について少し説明したいと思います。
P-δ効果
建物に水平力(Q)が加わると、水平変位(δ)が生じます。そうすると、建物の自重(P)によって、さらに倒れ込もうとします。水平変位δが0ならば、そういう余計な力はかかりません。水平力を加えなくても、建物が傾けば、その距離に応じて自重で倒れようとします。この、自重と水平変位との効果によって余計にかかる力(鉛直方向の力)のことを -δ効果といいます。
以下に合気道を当てはめました。
人の場合、徐々にδ(変位)が起きると踏ん張ることは出来ますが、急速に変形が起きると踏張る前に倒れてしまいます。(2教はこれにあたる?)
また、変形量が踏張る力を上回れば倒れてしまいます。(1教がこれにあたる?)
「P-δ効果」と「1教、2教」の関連は、私が考えただけで、怪しい説明ですが。
合気道を分かったように書いていますが、実際の私は、中々上達しない生徒です。これからも、上達は亀のごとくですが、稽古を続けていきたいと思います。